アインシュタインの電話番号
2011.05.18
SinatraとSlimの組み合わせでPartialする

SinatraでSlimというテンプレートエンジンを利用した場合にPartialする方法について。前からやりたかったんだけど、やり方がわからなくて、過去に自分で作ったWebアプリは結構HTMLコードを重複させていた。今回やっとやり方がわかったので、今後はちょっと重複を減らせるかも。Sinatraのバージョン1.1でパーシャル機能が追加されたようで、結構シンプルな方法で使える模様。昔(ver.1.1より前)はこの機能は無かったので、自分でヘルパーメソッドを定義する必要があったみたい。

Partial(パーシャル)とは

PartialとはRailsにある機能で、通常のテンプレートファイルの中で使うさらに小さい単位のテンプレートファイル(とその展開方法)という感じかな? 似たような機能にlayout.slim== yieldを使ったレイアウト機能があって、これは対象のテンプレートの外側を包み込む動作をするけど、パーシャル機能はその逆で、対象のテンプレートの内側(内部)で展開する動作をする。両方の機能をSlimで使った場合のファイル構成としては、

  • layout.slim (サイト全体で共通化できそうなレイアウト部分のテンプレート)
  • index.slim (通常のテンプレート)
  • _partial.slim (通常テンプレート間で共通化できそうな部分を外部化した部分テンプレート)

という感じになる。

Sinatra+SlimでPartial

例えばパーシャル部分を_fuga.slimファイルとして、中身は以下のように記述する。

a href='http://nekostagram.heroku.com' Nekostagram!

パーシャル用のファイル名はアンダースコアで開始するのがRailsの習慣っぽいけど、Sinatraでは特にそういうのは無いみたい。アンダースコアで開始しなくても普通に使えた。ただ、パッと見ですぐパーシャル用ファイルとわかるので、自分はアンダースコアを付けた。あとCSSを書くときのSassのインポート用ファイル名がアンダースコアを付けるので、それと揃えたいってのもあるかな。

それで、通常のテンプレートがhoge.slimだったとして、その中で先ほど作成したパーシャル用ファイルを使いたい場合は、例えばhoge.slimの中で以下のように記述する。

h1 My Favorite Links!
ul
  li
    a href='http://www.google.com' Google!
  li == slim :_fuga  # これ
  li
    a href='http://twitter.com' Twitter!

Sinatraが対応しているテンプレートなら、すべて上記のようにテンプレート名のメソッドが用意されてると思う。たぶん。Hamlならhaml :_fuga、ERBならerb :_fugaになるんじゃないかな。たぶん。Railsの場合、ファイル名にはアンダースコアをつけて、呼び出すシンボル名にはアンダースコアをつけなかったりするけど、Sinatraはパーシャル用ファイル名にアンダースコアをつけることを義務付けられているわけではないので、ファイル名にアンダースコアを付けたら、呼び出し時のシンボル名にも付ける必要がある。

あとは、いつもどおりにapp.rb内のどこかで、テンプレートを実行するメソッドを書いて実行する。要は、このいつも使ってたやつと同じ記法でSlimコード内でも書けばパーシャル出来るようになるってわけだったのね。シンプルでいい。

get '/' do
  slim :hoge
end

これでSinatraアプリを実行すると、hoge.slimの中で指定しているパーシャル_fuga.slimがちゃんと展開された上で、hoge.slimが表示される。もちろん、この_fuga.slimhoge.slim以外のファイルでも利用可能。というかそれが目的。

注意点

注意点としては、Slimはデフォルトで出力時にHTMLエスケープするので、PartialのときはそのデフォルトのHTMLエスケープをOFFにする記法「==」を使わなければいけない。エスケープする方の「=」を使うと、以下のような出力になってしまうので注意されたし。

My Favorite Links!
Google!
<a href="http://nekostagram.heroku.com">Nekostagram!</a>
Twitter!

これでHTMLもちょっとはDRYにできるかな!


Sinatra: Frequently Asked Questions